スマートフォンの時代となっても、またiPadをはじめとするタブレット端末が注目されるようになっても、道具としての”パソコン”を手放せないというビジネスパーソンは、決して少ない数ではないだろう。
筆者のように”文章を書くこと”を生業としている場合はもちろん、さまざまな情報を画面で確認し、多様なツールを使い分けて文書作成や指示を行っているナレッジワーカーの仕事を一本道のシナリオでアプリに実装することは難しい。もちろん、使い慣れた道具としての側面もあるだろう。
モバイルパソコン全盛期を思わせるボディ
実際のところ”ピュアタブレット”に分類される端末市場は、急速に立ち上がった後に伸び悩んでいる。タブレットへの移行を試みながらも、パソコンに舞い戻った読者もいるのではないだろうか。そんな消費者に対して、2-in-1パソコンの改良やタブレットの改良(iPad Proなど)といった取り組みで回答を試みている例もあるが、VAIOは12月18日出荷開始となる「VAIO S11」でもっとストレートな答えを用意した。
モバイルパソコン全盛期を思わせる11.6インチのコンパクトボディ(幅284ミリ)に、有線LAN端子、アナログディスプレイ出力端子、SDカードスロット、2つのUSB 3.0端子を省略することなく搭載。金属を多用することが多い昨今のノートパソコンだが、エンジニアリングプラスチックを効果的に用いた構造で、軽く丈夫、かつ手頃な価格の製品に仕上げている。重さは920~940グラムに仕上げた。
まさに最新の技術でモバイルパソコン全盛期の商品企画を復活させた製品に思えるが、単純に温故知新ネタとして開発された製品ではない。「VAIO S11」は同社の他製品と同様、待機モードからの復帰が極めて速く、タブレットやスマートフォンと同じように、すばやく動作モードに復帰して使えるのはもちろん、バッテリ駆動時間も最大値のスペックで14~15.2時間、LTE通信をつねにオンにした状態でも8時間というスペックを実現した。
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