加藤:なるほど。学校で足りない点を補える機会は既にある、ということですね。学校に足りないところを見極めて、親子で相談すれば良い、と。
山内:そうですね。ただ子どもからしてみると、「自分で調べて21世紀型のスキルを磨きなさい」なんて親から言われても、「なんかお父さん、お母さんいろいろ言うけど、なんでそんなことしなきゃいけないの? 意味がわかんない」と返されて無駄になってしまうかもしれませんが(笑)。
加藤:そうですね。子どもに「21世紀スキルを磨こう」では全く刺さらないでしょうね(笑)
親自身も自意識的に学ぶ必要がある
山内:大事なことは、親自身も21世紀型スキルに関して自覚的に学ぶということだと私は思います。もともと21世紀型スキルは産業界から、たとえば、マイクロソフトやインテル、シスコシステムズなどのプレッシャーを受けて議論が進んできたものです。今後働き続けるために必要と思われるスキルを列挙しているわけですから、親も無縁ではいられない。
日本は長寿命国ですが、社会保障制度には課題があり、75歳ぐらいまで働かなければいけない時代がすぐそこまで来ています。今の30代から40代は、「学び」を投資として行うことから、もう逃げ切れる世代じゃないということです。子どもに言うだけなく、親自身もアップデートしなきゃいけないと思います。
加藤:「21世紀スキル」は親にとってのスキルでもあるということですね。
山内:ええ、そうです。子どもとの話に戻りますが、そうやって目標に向かって自己投資や勉強をしている親の姿を子どもに見せることが大事だと思うんです。「おまえ、留学したほうがいいよ」って子どもに言う時にも、お父さん・お母さんが一生懸命にスカイプで海外の人と話しているのを見ていれば、子どもに対して説得力がありますよね。反対に自分は踏ん反り返って、「お前の世代はな、英語ができなきゃいけないんだ」って言っても子どもには理解されないですよ、絶対に。
加藤:「お前はやれ!! 俺はチンプンカンプンだけどな」と(笑)
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