山内:「それはお父さん、ずるいよ」で終わってしまって、「僕も知らないよ」になると思います。子どもにやらせるためにはやっぱり親もやるしかない。自分がやった上で「お前も、これやってみたらどうだ?」と言うしか、中学・高校ぐらいのお子さんに何かしてもらう方法はないだろうなと思います。
ただ、これが簡単な話ではないということもよくわかっています。残業でヘトヘトになっている人も多い。自分の時間もなかなか取れないような状況で、酷なことを言っているなと自分でも思います。でも「親ができることは何ですか?」と聞かれてしまうと、そう答えざるをえません。
加藤:山内さんにとってもツラい質問ということですね。
教育現場にも変革が求められる中、親は何をすべき?
山内:察していただいて恐縮です(笑)。逆に言うと、親が子どものために時間を割くことが難しいからこそ、本来は公教育でやるべきなんです。親がどんな状況にあろうと、高度な教育が受けられる機会保障が必要です。
しかし、今は時代の端境期のため、すぐにそういった環境が実現される見込みはありません。そういった中で親に何ができるかとなると、やっぱり自分が学んで背中を見せながら日本の公教育に足りない部分を子どもに提案し、納得してもらった上で自覚的に学んでもらうしか方法がないと思います。
加藤:親にとってはハードな取り組みですが、いちばん本質的なことですね。
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