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「Gemini 3の登場でコンサルの危機?」AI時代でも必要とされるコンサルの特徴

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  • 三浦 慶介 株式会社グロースドライバー代表取締役社長
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例えば前述したDX案件では、経営陣と議論するのではなく、店舗へとひたすら足を運びました。店舗スタッフに焼肉をおごる対価として、ふだん感じている本社への違和感や接客のリアルなど、深くインタビューを重ねました。

結果として見えてきたのは、「DXが何か知らないけど、お客さんが増えればなんでもいい」という現場の本音でした。誰のためのDXなのかを問い直すという示唆が得られたのです。

こうして得た情報を元に提案すれば、オリエンをひっくり返したとて、むしろ経営層には喜ばれます。足を使わなければ得られない情報は、忙しい人にとっては貴重な情報になるためです。目的を問い直すには、問い直せるだけの「自分だけの情報・知見」を作ることが必須条件です。

こういった動きは、コンサルにありがちな「ブリリアントジャーク(賢いけど嫌な奴)」には難しいでしょう。他人からの信頼を得られなければ、適切な情報も得られません。性根を叩き直し、人に触れ、人を動かせるようにならなければ、目的を問い直せる人材にもなれないのです。

AIに代替されないための“したたかさ”

フィジカルな価値を生かすことを嫌がったり、意味が理解できないという人もいます。多くは“優秀”であるがゆえの驕りや、無意識のバイアスからきています。

時間単価の高い人間が現場に足を運ぶのは無駄だといった勘違いや、現場の言っていることの手触り感が理解できずに、情報の価値の高さがわからないという具合です。

ここで必要なのは、無駄なプライドや育ちの良さを捨てて、フィジカルな価値を生かすという“したたかさ”です。「仕方がないから足を使う」ではなく、「足を使うからこそ高い価値を提供し、多くの報酬がもらえるのだ」という意識に切り替えるということです。

AI時代だからこそ、フィジカルな価値はより一層高まります。足を使い、人との信頼関係を築き、目的を問い続ける仕事をすることが、いつまでも「あなたにお願いしたい」と言われる人に共通する価値なのです。

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