北欧に学ぶ「冬を心穏やかに」過ごす5つのヒント。寒さと暗闇に閉ざされるフィンランドの冬、人々はどんな過ごし方をしているのか?
3つ目は、時間の使い方を変えること。
友達は夏には夕方にしていた散歩を、冬の間はランチタイムに切り替え、限られた日光を少しでも楽しむために「冬用のスケジュール」を組んでいる。自分のルーティンも季節によって時間をずらすことを教わり、私も散歩の時間を冬は早めに変えることにした。
「冬だもんね、みんなそうなるよね」
4つ目は、省エネモードで生きること。
11月になると私は「なんだか気分が落ち込むし、頭もうまく働かない」日が増える。そんな時に友達から教わったのは「冬は省エネモードで生きる」というアドバイス。
夏のように外向的でなくてもいいし、リアクションが小さくなっても、会話が減っても、それでいい。無理にテンションを上げようとせず、今あるエネルギーを大切に温存する。
それだけでも十分だと思えることで、心の負担がふっと軽くなる。まるで日本の五月病のように「冬だもんね、みんなそうなるよね」と思い合える状況も、心の安心感につながった。
5つ目は、季節のグラデーションを見つめること。
フィンランドの北部、ラップランド地方は冬になると1日中、日が昇らない極夜(きょくや)がしばらく続く。そのラップランドで、地元出身の女性に冬を過ごす工夫を尋ねると、こんな言葉が返ってきた。
「ここには8つの季節があるんです。1つの季節の中にもグラデーションがある。それを見つめていると、ここで生きることに飽きることはありませんよ」
その言葉からは、彼女にとって冬は辛いものではなく、楽しむものなのだということが伝わってきた。



















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