「コロナ禍で消えた2軒目需要」海鮮居酒屋≪はなの舞≫が、入れ替わった客層向けに打った新たな手とは?

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「駅から徒歩3分と5分でも賃料が異なったり、比較的小さめな店舗ではお値打ち感のある串物をメインにしたほうが満足度が高まったりと、細かな条件を見ながら出店しています。『このブランドを押し出したい』という戦略が先にあるのではなく、立地や賃料を踏まえてどのブランドを出すのか決めています」(寺脇氏)

近年で店舗数が増えている「さかな酒場 魚星」も、あくまで立地条件が先にあっての出店であり、特定のブランドのみを押し出していく方針ではないようだ。

売上高は回復も、営業利益は減少

居酒屋といえば、大人数でにぎやかに、遅くまでお酒を飲む場所ーー。こうした従来の風景が崩れつつある昨今は、より小回りを利かせた営業が求められる。運営元からすれば、それだけ手を替え品を替えなければ、生き残りが厳しい時代に突入しているのだろう。

チムニーの2025年3月期は、売上高262億1900万円、前年同期比1.9%増となった。

一方、営業利益は9億2300万円の前期比29.0%減となった。業態転換の諸経費をはじめ、物価高や人件費などの高騰も響いた。

大手老舗チェーンといえど、世相の影響を受けやすいことを考えれば、安泰と言えないのが実情だ。新たな需要を取り込み、どこまで利益構造を再構築できるかーー。変化を迫られる飲食業界の縮図が垣間見える。

佐藤 隼秀 ライター

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さとう はやひで / Hayahide Sato

1995年生まれ。大学卒業後、競馬関係の編集部に勤め、その後フリーランスに。趣味は飲み歩き・競馬・読書

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