「コロナ禍で消えた2軒目需要」海鮮居酒屋≪はなの舞≫が、入れ替わった客層向けに打った新たな手とは?

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「元来はなの舞は、海鮮系を中心としながらも、祖父母から孫まで3世代で訪れても満足できるよう、総合的にメニューを揃える業態として売り出していました。かつては100坪を超える大型店が多く、企業向けの宴会席を広く設けている店舗が多かったです。

それが今では、先ほど述べた通り、3世代で訪れる機会や、宴会での大人数の利用が減りました。はなの舞の平均坪数も、コロナ以前は100坪弱だったのが、いまは80坪ほどに落ち着いています。

こうして規模が小さくなると、より専門性を効かせた業態が生きてきます。当社でも、同じ海鮮カテゴリーのブランドを複数展開していますが、各ブランド毎で、海鮮系メニューの提供方法・価格帯・メニュー数の比率を変化させています。坪数や客層などの条件を踏まえつつ、どれほど専門性を出せばいいのか考慮して、出店や業態転換を検討しています」(寺脇氏)

さかな酒場 魚星で、200円でトッピングできる白身フライ(筆者撮影)

ブランドごとに特徴を細分化

チムニーの公式サイトには、価格帯と坪数の2指標で、各ブランドの立ち位置を示すポートフォリオマップが掲載されている。

一例を挙げると、「はなの舞」は50~100坪の大型で、客単価は3300~3800円と平均並み。「豊丸水産」は40~60坪の中型で、客単価も3000~3500円とやや低め。こうして一点集中ではなく、スケールや専門色を細分化させることで、来店客をこぼさず取り切る戦略を敷いている。

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