その一端が、「定食メニュー」の豊富さだ。メニュー表をめくると、ページごとに「酒肴」「焼物」「鮮魚」といったカテゴリー別の料理が登場するなか、「食事」「定食」のメニューが見開き1ページにわたり紹介されている。
「豊洲鮮魚入り刺身定食(税込1400円)」といった人気どころから、「赤魚の炙り焼き定食(1260円)」「鯖の味噌煮定食(1260円)」に加え、「チキン南蛮定食(1260円)」「鶏の西京焼き定食(1200円)」といった肉系まで、10種類以上のレギュラーメニューをそろえる。

加えて、定食には「白身フライ」「そばセット」「刺身」などの小鉢を添えることも可能で、夜の居酒屋業態ながら、食事動機の来店客が根強いことがうかがえる。
前編から読む⇒「100坪超の店が次々消滅…」ピークの4分の1に縮小した≪はなの舞≫が"深夜営業"をやめて見いだした活路
食事と居酒屋をミックス
実はチムニー、近年は「食事と居酒屋をミックスさせたコンセプト」を押し出している。
コロナ禍以降は、“宴会などの2軒目需要”が激減。コロナ禍の時短営業や、飲み会参加への圧力がハラスメントとも受け取られる世相、JRや私鉄の終電繰り上げなどの要因が絡み合い、今では深夜まで何軒もハシゴする習慣が失われつつある。実際にはなの舞では、コロナ禍以前に全店舗の8割近くで行っていた深夜営業が、現在は約1割にまで縮小した。
こうして深夜営業の減少によって生じた穴を埋めるために、ここ数年で強化しているのが「ランチ時を中心とした定食メニュー」というわけだ。
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