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〈加速する業界再編〉スギHDが埼玉地盤のドラッグストア・セキ薬品を200億円超で買収へ、関東エリアでの"陣取り合戦"が過熱する理由とは?

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スギホールディングスは埼玉を中心に店舗展開するセキ薬品の買収を決断した(記者撮影)

ドラッグストアの業界再編の動きが再び加速し始めるのか――。

大手ドラッグストア、スギホールディングスは8月19日、新たなM&Aを発表した。北関東を中心にドラッグストアや調剤薬局を展開するセキ薬品の株式を取得する。

スギは9月30日にセキ薬品の株式を議決権ベースで49%取得して持ち分法適用会社とする。出資額は225億円。さらに、5年後をメドにセキ薬品の株式を2%追加取得し、連結子会社とする見込みだ。

競争が激化する関東エリア

セキ薬品は非上場企業ながら、埼玉を中心に8月1日時点でドラッグストアを219店舗、ドラッグストアへの併設も含めて調剤薬局を102店舗を展開するなど、ローカルチェーンの中では規模が大きい。前2025年3月期の業績は売上高1005億円、営業利益31億円と、上場しているサツドラホールディングスなどと比べても遜色のない。

関東地方は人口の減少速度が比較的緩やかで、ほかのドラッグストア各社でも今後の成長が見込めるとして出店を強化するほか、買収先を模索する動きが相次いでいた。

低価格の食品販売で店舗数を伸ばし、九州を地盤とするコスモス薬品も関東を重点地域の1つとして攻勢をかけるほか、東北を地盤にする薬王堂ホールディングスも2025年から群馬・茨城への出店を突破口に埼玉や千葉への進出も目指している。

それだけに、埼玉を主戦場とするセキ薬品がスギ傘下に加わることの意味は小さくない。

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