実際に、この日が初めてだというあやなさんとあかねさんの作品も、素人の筆者が見た限りは、ただただ見事というのが正直な感想だった。

歌舞伎町で教室を始めたのは4年ほど前。知人が経営するメンズコンカフェを、会場として借りられることになったのがきっかけだと増野さん。歌舞伎町教室にはどんな人が訪れるのだろう。
「歌舞伎町で働いている人が、生け花の教室があると知って来てくれることが多いですね。いけばな雪舟流の生徒さんはどの教室に通ってもいいので、『歌舞伎町には普段行かないから、むしろ行ってみたい』と来る人もいます。メンズコンカフェの女性客が来てくれたこともありましたね」(増野さん)
多様な人たちが、生け花を通じて出会う。習い事というプライベートな時間なので、会話もフランクなことが多く、そこに楽しさを感じている生徒も多いという。「夜になると帰りがちょっと怖い、という生徒さんもいますが」とも増野さんは笑いながら付け加える。
今後は歌舞伎町で働いている人や住んでいる人、よく通っている人に、もっと生け花の楽しさを広めたい、と展望を語った。
会社員、主婦、自由業の人など、いろいろな人が参加
交流会の主宰者である高野さんにも話を聞いた。会を始めたのは3年前。いけばな雪舟流をというよりも、生け花そのものをもっと普及させたい、という思いからだった。
「『体験会』だと入会が前提みたいじゃないですか。気軽に来てほしいので、『交流会』としてハードルを下げています。会社員、主婦、自由業の人など、いろいろな人が来てくれて面白いですよ。終わった後に参加者たちと飲みに行くこともありますね」(高野さん)

無料会員登録はこちら
ログインはこちら