なんとかしようと30分前倒しして朝7時半から店を開けてみると、お客さんが少しだけ増えた。さらに朝7時から開けてみると、またお客さんが少し増えた。ならばと朝6時半から開けてみると、また少しお客さんが増えたのである。
そして、最終的に朝6時にオープンすることにした。
「一番厳しいときは12時台でもお客さんが入らないこともあって、完全に自信をなくしていました。昼が厳しいということもあって、頭が完全に朝モードになっていて、どんどん朝が早くなっていったんです。
朝営業の時間を長くすることで決まった時間に必ず来てくれる常連さんが出てきて、売り上げが安定するようになってきました。ここから徐々に売り切れの日も多くなり、メディアにも取り上げられるようになってきました」(栄市さん)
目黒で早朝から行列ができる

現在は朝6時からスタートで、売り切れ次第終了となる。だいたい10時頃まで営業しているが、休日だと朝7時半に並んでいる人の時点で終了というときもある。目黒で早朝から行列を作る店として話題を集めている。
栄市さんの一日は夜中の1時に起床し、2時前から仕込みを行い、6時にオープン。閉店後、15時まで翌日の仕込みを行い、帰宅して17時に就寝。ラーメン店ではなかなか聞いたことのない生活リズムである。

終始行列ができている今、営業時間を昼にシフトしても問題ないのではないか。
「営業時間を戻すのは怖いんです。一度お客さんが来ない時代を経験しているので、いつお客さんが来なくなるかといまだに怖いです。常に限定ラーメンをやっているのも、常連さんから飽きられてしまうのが怖いからです」(栄市さん)
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