再びラーメンの世界に戻れるチャンスとして、ボストンで3カ月間、お店の立て直しと立ち上げに尽力した。
日本に戻ってからは「凪」でしっかりと修業し、その後、「凪」出身の恵本将裕さんのお店を手伝うようになる。中目黒の「中華そば えもと」を味づくりから店の運営まで任され、行列店を作り上げた。自信をつけた栄市さんは、ここから独立に向けて動き始める。
お店をやっていた中目黒・目黒近辺で物件を探すが、家賃が高くてなかなか決まらなかった。苦戦を強いられている頃、飯田橋の「びぜん亭」(現在は閉店)の大将・植田正基さんから、弟子の「きび」がやっている場所が2023年2月で空くので、その場所でやらないかと連絡があった。

こうして、「えーちゃん食堂」は2023年4月、目黒でオープンした。
「朝営業」で他店と差別化→どんどん前倒しに
オープンにあたり、栄市さんは周りのラーメン店を朝から晩まで観察した。もともとこの場所は厳しいと聞いていたが、特に夜は人通りが少なく、難しいと判断した。
昼は当然営業するとして、それ以外に他店と差別化するにはどうしたらいいかと考えたときに、「朝営業」を思いついた。幼い頃から朝ラーメンを当たり前のように食べていた栄市さんは、朝営業することに対してまったく疑問は湧かなかった。

こうして朝8時から昼14時までという営業スタイルでお店をスタートした。はじめの2週間はオープン景気でお客さんが集まったが、その後徐々に客足が減っていった。
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