「あのホテル閉店したのか…え!? 翌日に違うホテルがオープン!?」 業界騒然「0日リブランド」の「the b」、脅威の柔軟性の"深い狙い"

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この問いに答えるためには、イシン・ホテルズ・グループの特異なビジネスモデルと、彼らが追求する「最小限の統一性」と「最大限の柔軟性」という、相反する価値の両立について理解する必要がある。

0日でリブランドした、the b 大阪新世界の朝食スペース(写真提供:イシン・ホテルズ・グループ)

常識にとらわれない「最低限×柔軟性」の新たなホテル運営モデル

「the b」の最大の特徴は、ホテルによって、デザインも客室もアメニティも統一感がないことだ。これは欠点のようにも思えるが、実はイシン・ホテルズ・グループの明確な戦略だ。

the b 浅草の共用ラウンジ兼朝食スペース。デザインコンセプトは「陽だまりの杜」(写真提供:イシン・ホテルズ・グループ)

同社の事業企画マネージングディレクター若月健志氏はいう。

「ホテルのスタンダードを厳しく縛りすぎないことが重要です。宿泊客にとって本当に必要なものは何か、どうすれば満足してもらえるか。それだけを考え、満足度を満たす『ギリギリ』を守る戦略をとっています」

「ギリギリ」とは何か。それは「the b」の名称の由来となっている5つの「b」に象徴される。

「ベストロケーション(駅や観光地からのアクセスがいい)」「ブレックファスト(朝食がきちんと食べられる)」「ベッド(寝心地が良いベッドがある)」「バスルーム(心地いいシャワー)」「バランス(快適さと機能性)」だ。

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