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「最悪決算」テスラ、いまだに高水準の株価は妥当なのか。AI&ロボットに活路を見出すが…

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テスラが目下、注力する「ロボタクシー」(写真:Tim Goessman/Bloomberg)

かつて自動車業界を席巻したEVメーカーが苦境にあえいでいる。

現地時間7月23日に発表されたテスラの2025年第2四半期(4~6月)決算は、売上高が224.9億ドル(前年同期比12%減)、純利益は11.7億ドル(同16%減)という厳しい結果だった。ほかに大きなサプライズ材料も出ず、翌24日の株価は8%以上、下落した。

この3カ月間のテスラの販売台数は38.4万台(前年同期比13%減)で、過去最大の下落幅となった。投資家が注目していた次世代の低価格EVモデルについては、2025年後半からの量産開始に向けて準備を進めていると発表したが、当初の予想から遅れている。

こうした状況もあり、テスラは2025年通期の販売目標(成長率目標)について明確な数字の発表を避けた。

EV事業が振るわない中、テスラはこの四半期を、「EV・再生エネルギーだけでなく、AI・ロボティクスや関連サービスでもリーダーとなるための転換点」と位置づけた。投資家の関心も、自動運転の「ロボタクシー」と人型ロボット「オプティマス」の開発に向けられているが、本当に光は見えるのだろうか。

PERは100倍を大きく上回る

テスラの現状の株価は、足元の業績に対して高い水準にある。PER(株価収益率)は100倍を大きく上回っており、世界の大手自動車メーカー平均(十数倍)と比べても割高だ。この株価は下降局面にある業績だけでは説明がつかない。

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