飽きずに長続き!「出張ランニング」のススメ "キツイ"の一歩手前で止めるのがコツ

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出張先で走ると、いつもと異なる景色に気分も上がる(写真:lzf / PIXTA)

秋の味覚に舌鼓を打って体重が増えやすい時期だが、忙しい毎日を送っていると身体を動かす時間を見つけるのは難しい。そんな人にお薦めしたいのが、出張時にマラソンやジョギングを楽しむ「出張ランニング」だ。ちょっとだけ早起きして景色を楽しみながら軽く走ると、ダイエットだけでなく病気予防や健康長寿にもつながる。

「ランニングと健康効果については、さまざまな研究が行われています。肥満や糖尿病などの生活習慣病、心臓病や脳卒中、そしてがんも含めた全死亡リスクが、走る人は走らない人と比べて約30%減少し、約3年の長寿効果をもたらすとの報告もあります。過度に走ると逆効果を生むこともありますが、適度なランニングは減量にも健康にも大いに役立つのです」

こう話すのは、日本麻酔科学会理事長で九州大学病院副病院長の外(ほか)須美夫氏(九州大学医学研究院麻酔・蘇生学教授)。もともとランニング習慣を持っていたそうだが、仕事が多忙で普段は走れないため、約20年前から出張ランニングを行っているという。3年前からは全都道府県100コースの制覇を目指し、この10月に『医者が走ってわかった「日本百走道」出張ランニングのすすめ』(セブン&アイ出版)を上梓するなど、出張ランニングを推奨している。

「私たち麻酔科医は、患者さんの痛みを取り除くために朝から晩まで業務が詰まっています。日常生活では走る時間を見つけるのが難しい。そこで、学会などで出張したときに、少し早く起きて走るようになりました。日常業務から離れることもあり、出張先では走る時間を作りやすいのです」(外氏)

30分歩くだけでも疲労物質が抜けていく

すでにランニング習慣を持つ人は、出張ランニングを経験済みかもしれない。では、運動習慣のない人はどうだろう。厚生労働省の「平成25年国民健康・栄養調査」によれば、1日30分以上週2回以上運動をしている人は、男女ともに3割程度にとどまり、その割合は30歳代で最も低かった。出張ランニングといっても、運動習慣のない人がいきなり走ると、足首や膝を痛め、心臓に負荷がかかりすぎることもある。では、初心者が出張ランニングを行うには、何に注意したらいいのか。 

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