「油抜き」「野菜だけ」ダイエットがダメな理由

油を上手にとって健康的な美ボディに!

アマの種子からとれる亜麻仁油(アマニ油)は、オメガ3が豊富なことで知られている(写真:Hungry Works/PIXTA)

食欲の秋。旬の食材に次々と舌鼓を打っていると、体重の増加は避けられない。おなかが気になりだしてから、あわてて脂っぽい料理を控えても、体重がなかなか落ちないという人は多いだろう。実は「油抜き」のダイエットは太りやすく、病気などに結びつきやすいそうだ。

『あなたを生かす油 ダメにする油』(KADOKAWA刊)の著者、医学博士の白澤卓二医師が説明する。

「肥満の人が多い米国では、1980年代に『低脂肪食』が提唱されました。油を控えて炭水化物を増やすことで、総摂取カロリーを控えるダイエット法です。結果として、右肩上がりに糖尿病の患者さんが増え始め、2011年には80年代と比べて約3倍にもなりました。専門家の検証により、油を抜いたダイエットは、肥満や生活習慣病の改善で逆効果になることがわかったのです」

白澤医師によれば、ご飯などの炭水化物は1グラム4キロカリー、油は1グラム9キロカロリーのエネルギーを生み出す。従来、油を控えると総摂取カロリーを減らすことができ、運動などで消費カロリーを上げればおなかについた脂肪は燃焼されやすいと考えられてきた。ところが、油を抜くとおなかの脂肪が増え、糖尿病などの生活習慣病になりやすくなるという。

「油をたくさんとると、肝臓で脂肪を作るのを抑制する身体の仕組みがあります。ところが、ご飯やパン、麺類などの炭水化物を食べたときには、その仕組みはありません。炭水化物は脂肪に変わりやすいため、油を抜いて炭水化物を増やすと、太りやすくなってしまうのです」(白澤医師)

野菜だけでは細胞を維持できずカサカサに

白澤流ダイエットのポイントは、身体が必要としているエネルギーを炭水化物ではなく油で補うこと。ただし、すでに油どころか炭水化物も控えている人はいるだろう。野菜中心の減量では、体重は落ちても、肌はカサカサになりやすい。

「人間の細胞膜などは、油を食べないと壊れやすく、全身の神経やホルモンなどにも悪影響を及ぼします。油を食べずに野菜中心の食事のダイエットでは、肌の細胞が維持できずにカサカサになり、体内の細胞でもそのような状態が起こるのです。体内で合成される油の仲間のコレステロールは、脳に5分の1ほど存在し、油を食べないと脳の働も上手くいかなくなります。油を抜くことは健康によくないのです」(同)

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