湿度が低いと髪はパサつきやすい。中には、手で触るとハリがなく、抜け毛も増えた気がするといった人はいるだろう。男性型脱毛症のようなホルモンに関わる症状とは異なり、髪の異常は男女問わずに起こりえる。では、このようなトラブルを改善するには、どうすればよいのか。
「シャンプーを使わずに、ぬるま湯だけで頭皮を洗う”湯シャン”を行ってみてください。ハリがない、抜け毛が増えた、フケっぽいなどのトラブルを抱えている人は、頭皮の角質層に備わるバリア機能が壊れている可能性があります。シャンプーに含まれる界面活性剤は、汚れを落とすときに、バリア機能で重要な役割を持つ皮脂も一緒に取り除いてしまうのです。本来の機能を回復するには、シャンプーを使わない方がよいのです」と、『10万円のクリームより効く「何もつけない」美肌ケア』(マキノ出版)の著者、江北皮フ科(東京都足立区)の池田大志院長はアドバイスする。
「頭皮の表面は、角質層が皮脂膜で保護されています。皮脂は髪の毛の表面も覆うことで、キューティクルを守りパサつきも抑えているのです。皮脂が失われることで、髪はパサついてハリを失い、頭皮もカサカサしてかゆくなります。この状態を改善するには、皮脂の状態を正常に戻すことが大切で、そのために湯シャンは役立つのです」
一般的にシャンプー後のリンスは、油分を補う作用がある。しかし、バリア機能が破壊された状態では、油分を外側から補うと自ら皮脂を作る働きは低下する。この状態が続くことでバリア機能は壊れ、保護を失った髪はパサつき、頭皮の炎症へと結びつくという。さらに、フケやかゆみにもつながり、髪の成長も妨げられるため、抜け毛も生じやすくなるそうだ。
皮脂分泌の多い人は固形せっけんがおススメ
湯シャンでは、自ら皮脂を作る機能を回復させる働きがある。
「シャンプーのために皮脂が慢性的に不足していた頭皮では、湯シャンを始めることで、徐々に皮脂の供給が回復するようになります。その結果、長い髪の方でも、徐々にパサつき感はなくなっていくのです」(池田院長)
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