「あ、これはダメかも…」 死亡事故が発生しやすい危険な「対面通行・車線間中央分離帯ナシの高速道路」。危ないのになぜ放置されるのか

なぜ、事故が多発するにもかかわらず「対面通行」の安全策が放置されてしまうのか(写真:Mugimaki/PIXTA)
地方の暫定2車線(片側1車線)区間では、古くから対面通行による事故が多発している。
なかでも、ラバーポールや黄線だけの仕切りでは、対向車線へのはみ出し事故が頻発する。2025年7月にも徳島県で、車線を越えたトラックが高速バスに正面衝突するという死亡事故が起きたばかり。かつて営業マンとして全国を走り回っていた筆者も、「あ、これはダメかも……」と思った瞬間を何度か経験している。
対策としては「中央部をワイヤー・コンクリートなどで仕切って分離する」こと。しかし、なかなか進まない……なぜ、事故が多発するにもかかわらず「対面通行」の安全策が放置されてしまうのか。原因は、高速道路として”あくまでも暫定”という事情にあった。
国「あくまでも”暫定”2車線ですから…」対面通行の中央分離帯、なぜ簡易仕様?
全国を網羅する約1万4000kmの高速線規格道路(高速道路・自動車専用道などを含む)のうち、 約3400km(有料区間1800km、無料区間1600km)が、対面通行(暫定2車線)だという(令和2年度時点・国交省幹部会資料より)。
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