体を変えるにはまず「下半身の筋トレ」が必要な訳 「やせやすい体になる」だけじゃない驚きの効果

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加齢を防ぐための筋トレは、体の内側から若さと健康をキープする効果が大きいことにも注目です。

筋肉の衰えは、日常生活でも実感できますが、体の内側の健康面も、気づかないうちに確実に衰えていきます。日本は今や世界有数の長寿国ですが、平均寿命よりも健康寿命(介護が必要なく自立した日常生活を送ることができる寿命)が男性では約9年、女性では約12年も短いことが問題となっています。

この最大の原因は運動器といわれる、筋肉、関節、骨の衰えです。

筋肉が減ると体を支えたり動かしたりする能力が顕著に低下します。関節は鍛えることができない、いわば消耗品ですが、筋肉は関節を保護する役目もあるので、筋肉の衰えは関節の消耗を加速してしまいます。

骨は加齢とともに、骨を作る骨芽細胞より分解する破骨細胞の働きが強くなり、骨量が減ります。筋トレは、骨に刺激を与えて骨芽細胞の働きを活発にし、成長ホルモンの分泌を促すことで骨量を増やし、骨粗しょう症を防ぐ働きもあります。

筋トレは認知機能とも深い関わりがあります。

正しい動き、動作スピードや呼吸法などを理解、記憶して1つひとつ確認しながら体を動かすことが、脳の刺激になります。筋肉は10年で1kg程度減っていくので、逆にいうと1kgつけると10歳若返るといえます。筋トレは早く始めて長く続けるほど、より効果が期待できるのです。

筋肉は何歳からでも増やすことができる

たとえば自動車運転免許などを新しく習得するのに、中高年は若いときよりも努力を要し時間もかかるため、あきらめてしまう人もいるようです。同じ理由で、今さら筋トレをしてもムダなのでは?と思う人もいるかもしれません。

でも、筋トレは何歳から始めても遅すぎることはありません。

正しいフォームで適切な負荷をかければ、筋肉は確実に太く強く成長します。実際、80代の高齢者でも、効果があることがわかっています。筋肉は、体全体で最も新陳代謝が活発な組織です。適度な刺激を与えることで、細くなってしまった筋肉が目覚めて成長を始めるのです。

ただし、高齢者の場合は関節や骨などの老化が進み、機能が低下している可能性があります。

特に関節や骨は筋肉と比べて機能の回復が難しいため、関節に障害や痛みがある場合は、筋トレを始める前に必ずかかりつけの医師に相談してください。また、年齢は若くても運動からしばらく遠ざかっていた人は、本書で紹介するトレーニングをすべて行うのではなく、1種目1セットから始めて、徐々に体と心を慣らしていきましょう。

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