有料会員限定

コンビニの王者セブンの棚を支える納品システム 全国2万店超、1店に1日9台のトラックが到着

✎ 1〜 ✎ 20 ✎ 21 ✎ 22 ✎ 23
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

有料会員限定記事の印刷ページの表示は、有料会員登録が必要です。

はこちら

はこちら

縮小

少子高齢化や人口減少によってサプライチェーンの形を見直す業界が少なくない。最前線の動きとは。

セブン‐イレブンの店舗の看板
(撮影:今井康一)

特集「もうけの仕組み 2025年版」の他の記事を読む

企業がどこからどれだけ調達しているか。そしてどこに販売しているか。本特集では会社四季報記者が日頃の取材や産業連関表を基に、56業界のサプライチェーンを“見える化”した。

北海道から沖縄まで、2万を超える店舗網を持つセブン‐イレブン・ジャパン。足元で苦戦を強いられてはいるが、店舗の平均日販(2024年3~11月)は69万円を超え、競合するファミリーマートローソンの平均日販(各57万円)を突き放す。

そんな業界王者であるセブンのサプライチェーンを支えてきたのが、日本デリカフーズ共同組合(NDF)だ。NDFはセブンのおにぎりや総菜といったフレッシュフード(FF、即食)のメーカーで構成される事業協同組合だ。

「競争」と「協力」で商品力を支える

NDFの設立はセブンの店舗網拡大が本格化してきた1979年。飲料や菓子類などのナショナルブランド品とは異なり、FFのメーカーは小規模事業者も多かった。メーカー間で知見を共有してもらい、メーカーや地域間の品質格差を是正するために設立された。現在は原材料の共同購買機構としての役割も担っている。

当然、加盟社は同じセブンという得意先の棚を取り合う競合だ。それと同時に、レシピや工場のオペレーションノウハウなどを共有する仲間でもある。この「競争」と「協力」の両立が、セブンの商品力を支えた。

加盟社からしても、セブンとの取引条件に対し不満や生産上の課題が発生した場合、単独で交渉するのは難しい。協同組合であるNDFを通じて、サプライヤーの総意として提案、改善を打診することができる。

次ページはこちら
関連記事
トピックボードAD