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図解で読み解く産業構造①「電子部品」業界 村田製作所、ミネベアミツミ、キーエンス…

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米中対立など地政学リスクの高まりを受けて、サプライチェーンを経済安全保障の観点から見直す動きが加速している。

電子部品が多数取り付けられた基盤
(写真:Princess Anmitsu / PIXTA)

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企業がどこからどれだけ調達しているか。そしてどこに販売しているか。本特集では会社四季報記者が日頃の取材や産業連関表を基に、56業界のサプライチェーンを“見える化”した。

サプライヤーから原材料を仕入れ、機械や設備を用いて加工する──。こうして付加価値のある製品を生み出し、電子機器の完成品メーカーなどに販売して利益を得るのが、電子部品メーカーの基本的な構造だ。

ただ、世界を相手に戦う業界のトップ層は、必ずしもこの枠組みに当てはまらない。プロダクトの完成まで、一連のプロセスを自社内で完結させることで、競争力を高めるケースが見られる。

素材から独自に開発

例えば、直近の売上高が1.6兆円で、「電子部品の王者」と呼ばれる村田製作所(6981)。世界シェア約4割を握り首位のMLCC(積層セラミックコンデンサー)では、セラミック材料などの素材から独自に開発し、生産設備も内製化している。

MLCCは電気をためたり、放出したりする機能を持つ。回路に組み込むと、電圧を安定させるなどの役割を果たし、これがないと半導体は正確に作動しない。小さなものでは直径1ミリメートルに満たない地味な存在だが、あらゆる電子デバイスに不可欠な重要部品だ。

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