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農業生産を学ぶ際に重要なのは、「なぜそうなるのか」というロジックを意識すること。ここが金持ち農家と貧乏農家の境目。ロジックとは「論理の道筋」であり「理屈」です。

農業生産で迷ったときには

たとえば、ある病気が発生したとしましょう。貧乏農家は、その病気に対する農薬の使い方など対症療法のみを聞いて対応しようとします。しかし、金持ち農家は、対症療法を実行しながら、なぜその病気が発生したのかを考えます。

病気の発生する環境、つまり温度帯や湿度について考えます。発生源はどこなのか? 病原菌の種類は菌、カビ、ウイルスのどれか? その病気が発生しやすい農場と発生していない農場の差はどこにあるのか? そして、来年以降はどう対応すればよいのか? 農薬はどんな種類があって、どのような効果があるのか? といったことを考察します。農薬の作用はただ病気を治療するというだけではありません。予防薬なのか、病気が発生した後に散布するものなのか? 農薬ひとつとっても効果が違います。

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もし、農業生産で迷ったらどうすればいいのか。まずは気軽に相談できる相手として、JA指導員や農業普及指導員がいます。とくに農業初心者の方には大変頼りになりますので、活用してください。ただし、その地域での一般的な農作物の知識は十分にありますが、その地域で栽培されていない農作物の知識は不足しているかもしれません。

農家仲間の繋がりも助けになります。新規就農してうまくいっている農家の話を聞くなど、栽培でわからないところがあると、近くの先輩農家に相談に行くという方が多いです。同じ品目を作っている先輩農家で、相談できる人を数人持っておくといいでしょう。相談していくうちに、徐々に自分の農業生産の形ができていきます。

高津佐 和宏 農業経営コンサルタント

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こうつさ かずひろ / Kazuhiro Koutsusa

合同会社アグリビジネスパートナーズ代表社員。農業経営コンサルタント。農業経営を学び続ける有料オンラインスクール「儲かる農家のオンラインスクール」主宰。上級農業経営アドバイザー。1979年、宮崎県小林市に3人兄弟の長男として生まれる。実家は父の代から始めた花卉(菊が中心)農家。宮崎県内の農業高校、宮崎大学農学部、宮崎大学大学院修士課程を修了後、経営の側面から農業を勉強するために、JA宮崎経済連に就職。農業経営コンサルタントとして2018年4月に独立。独立後は、農家を直接支援するために、YouTube(1万人超)、X(旧Twitter)(4800人)、Facebook、Instagramなどで「儲かる農家になるための情報」を発信しながら、講演・セミナー活動、個別コンサルなどを行っている。主宰する「儲かる農家のオンラインスクール」には全国250名(2024年7月時点)の有料会員が在籍している。また、2022年1月からは新規就農者を対象として「農業始めたい人の学校」を講師3名体制でスタート。

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