鳥羽シェフが才能よりも信じる「圧倒的努力」 ビジネスで大事なのは、信頼よりも、まず信用
僕は最近それを、いわゆるセンスと区別して、「ハイブリッドセンス」と呼んでいます。努力を重ねて得た才能は、先天的な才能を呼び覚ましてしまう。その二つが合わさったものがハイブリッドセンス。努力によって、元の才能に気付けるということです。
強い自信がある人は魅力的
努力しない人は、それに気付けない。自分の才能に気付くことは、すごく大事です。そういう人は、自信がある。だから魅力的です。元からの才能ではなく、努力の結果得た才能だからこそ、強い自信になるのだと思います。
ある時、見城さんは、こんなことを僕におっしゃいました。
「高杉晋作の言葉で、こういうのがある。『情けあるなら今宵来い。明日の朝なら誰も来る』。鳥羽は俺が来てくれって言ったら、必ず〈今宵〉来ると思っているんだよ」
僕も最近は以前より忙しくなったので、伺えない時もありますが、見城さんからお声がかかった時は、たとえ5分しか時間がなくても、伺うようにしています。それは見城さんに恩を売りたいからではなく、心の底から感謝の気持ちがあるからです。
だからといって、馴れ合いやべたべたしたお付き合いをするつもりはありません。いつも緊張感を持ってお付き合いをしたい。すると、どんな小さなことでも、達成感が生まれます。
「誠意とは無理をすることとスピード」。まさに見城さんのこの言葉通りだと思います。その人のためにどれだけ無理ができるか。それこそが関係の価値を測る目安になると思います。
これは恋愛でも同じではないでしょうか。ものすごく好きな人ができたら、仕事を休んででも会いに行きたくなる。そして恋愛の芯には、必ず純粋でシンプルな愛があります。これは男女の関係にとどまらないものです。僕と見城さんの関係は、まさしく「愛」の関係なのだと思います。この関係はおそらく、10年、20年経っても変わらないでしょう。上辺ではなく、本質に根差した関係だからです。
見城さんには影響力がありますから、おべっかを使ってくる人はたくさんいると思います。僕みたいな者にも、そういう人はいます。
でも僕が本当に大変な時に力を貸してほしいと思える人は、数えるほどしかいません。また逆の立場になった時、とことん無理できる人も同じです。見城さんと僕がそういう関係になれたのは、本当に幸せなことだと思います。
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