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YKK APの会長が吐露、「パナソニック住設会社獲得」で狙う「リフォームと海外」、展開を強化する「健康リフォームのパッケージ提案」とは?

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堀 秀充/ほり・ひでみつ 1957年生まれ。慶応大学経済学部卒業後、81年吉田工業(現YKK)入社。YKK USAの管理マネージャー、YKK APアメリカのバイスプレジデント、YKK APの経営企画室長などを経て、2011年YKK AP社長。23年からYKK AP会長(現任)、YKK取締役(現任)(写真:梅谷秀司)
YKKがパナソニック ホールディングス(HD)の住宅設備事業の買収に踏み切る。YKKの設立する中間持ち株会社が、トイレなどの水回り製品や建材などを展開するパナソニック ハウジングソリューションズ(PHS)の株式80%を取得する(出資は2026年3月完了予定)。YKKグループの窓やサッシなど建材事業を担うYKK APとPHSは戦略的パートナーシップを構築し、4月に新体制が発足する。YKK APの堀秀充会長に、買収の背景やシナジーについて聞いた。

パナソニックHDの楠見社長から正式なオファー

――今回の買収については、どちらから持ちかけたのでしょうか?

「お互い協力できることがないか」と、以前からPHSの山田昌司社長に当社の富山の工場などを案内していたため、PHSとは親しくなっていた。24年10月に山田社長が1人で来社し、買収の打診があった。「いい話です」と伝えたところ、同年11月にパナソニックHDの楠見雄規社長と一緒に来社して、正式なオファーがあった。

他のブランド名だったらもう少し買収を検討したかもしれないが、パナソニックブランドは圧倒的に有名なので魅力的に感じた。

――国内の住宅設備は、成長市場とは思えません。

住宅着工戸数は法改正の影響で24年度末に一気に増加し、その後激減したが、今は正常に戻ってきている。ただ、26年度は金利上昇や資材価格高騰が影響し、横ばい程度だろう。

(長期的に)新築住宅がどんどん減っているうえに、平屋が増えており、窓の数も減っていく。最近では「お風呂に窓はいらない」という声まである。このままだとジリ貧になると思い、買収に至った。

当社の主力である新築住宅は縮小する市場だが、リフォーム市場はステイ(横ばい)で、ステイでも当社にとってはぜいたくな市場だ。とくにキッチンでは戦ったら伸ばせる。24年度、当社の住宅向け売上高に占めるリフォームの割合は38%だったが、ここには家を増改築する際に受動的についてくるだけの窓の取り換えも含まれている。窓が主導のリフォーム割合はもっと大幅に低いため、これを3割に伸ばしたい。

そのために、PHSでキッチンなど水回りのリフォームを考えるお客様に向け、窓についても提案していきたい。それに加えて、健康リフォームのパッケージ提案も行いたい。

――健康リフォームのパッケージ提案とは?

今後は水回りだけ、サッシだけといった単品の商売ではなくなる。高齢者がリフォームするケースが出てきていて、今後は「健康と便利」をキーに家全体について提案するトータルリフォームに向かうだろう。

高齢者が使いやすいトイレに取り換える、窓のリフォームは健康によいといった提案をする、などの取り組みを健康リフォームの一環として行いたい。

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