中国が東シナ海に漁船2000隻を動員して470kmのU字線を形成していた! 技術と動員体制の確立で進む軍民融合、春から海上民兵の活動が常態化か
2025年12月24日から26日にかけ、東シナ海の日中中間線の中国側海域で、中国の漁船約2000隻が南北470km、東西80kmの巨大なU字線を描いた。船舶同士や地上局の航行情報のやりとりに使われる、船舶自動識別装置(AIS)の情報がとらえた。
他船の進入をブロックするかのようなこの態勢は、中国が漁船を民兵化して大規模動員する能力を確立し、その活用に踏み出したことを意味する。日本周辺では今後、中国の海上民兵の活動が常態化するだろう。
地理空間情報分析を専門とするingeniSPACE社から情報提供を受け、筆者らはこの動員の背景、そして日本にとっての意味を検討した。
ingeniSPACEは近年、中国の周辺海域における漁船(潜在的に海上民兵船を含む)の動きをモニタリングしており、その動きが組織化、活発化していることに注目していた。ただしその中で、このクリスマスの動きは格別に大きかった。
同社の最高執行責任者(COO)であるジェイソン・ワンは、本件を本年1月16日に最初に報じたアメリカ紙のニューヨーク・タイムズに対し、「『これ嘘だろ』と思った」と発見時の感想を述べている。
2000隻は桁違いの規模
16年8月、尖閣諸島の周辺海域に集結した中国漁船は、日本政府の発表で200〜300隻だった。21年3月に南シナ海のスプラトリー諸島(南沙諸島)のウィットサン礁周辺に姿を表した中国漁船も、フィリピン政府の発表によれば最大250隻ほどだった。ingeniSPACEのデータベース上に出現した今回の2000隻は、まさに桁違いの規模である。
中国漁船は26年1月11日にも、1400隻で南北約320kmに並び、東シナ海に1本線を描いた。この時の隊列は南部で日中中間線をまたいだ。日中間には1997年に署名され、2000年に成立した漁業協定があり、東シナ海の大部分で双方の漁船が操業できるため、中国漁船の活動として違法性はない。しかしそれは、日本にとって問題がないことを意味しない。



















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