結婚しても子どもをもたない夫婦、いわゆる「おふたりさま」が増えている。
共働きが多く経済的に豊か、仲よし夫婦が多いなどのメリットはあるものの、一方で「老後に頼れる子どもがいない」という不安や心配がある。
そんな「おふたりさまの老後」の盲点を明らかにし、不安や心配ごとをクリアしようと上梓されたのが『「おふたりさまの老後」は準備が10割』だ。
著者は「相続と供養に精通する終活の専門家」として多くの人の終活サポートを経験してきた松尾拓也氏。北海道で墓石店を営むかたわら、行政書士、ファイナンシャル・プランナー、家族信託専門士、相続診断士など、さまざまな資格をもつ。
その松尾氏が、「シニア世代の再婚」が引き起こす"意外な大問題"について解説する。
増加傾向にある「シニア世代の再婚」だが…
日本では「3組に1組が離婚する」などと言われます。
これは特殊離婚率(同年の離婚件数を婚姻件数で割った数値)から見た数字ですが、2022年の特殊離婚率は約35.5%ですから、多くの夫婦が離婚にいたっているのは現実です。
離婚をすれば再婚する人もいるわけで、全婚姻件数に対する再婚割合は、夫が18.5%、妻が16.0%となっています(2023年)。
なかでも50代、60代、70代といった熟年〜シニア世代の再婚は、増加傾向にあります。
離婚や死別によってパートナーがいない人が新たな出会いを求めることは、自然な流れでもあるでしょう。
しかし、年齢を重ねてからの再婚には、これまでの人生のしがらみがついてきます。
時には家族の猛反対にあうケースも、少なくないのです。
シニア世代の再婚話がドロドロの修羅場に発展したケースをご紹介しましょう。
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