「開成で落ちこぼれ」通信制に進学した彼の逆転劇 燃え尽き症候群で、先取り学習についていけず
「最も偏差値が高い中高一貫校に進学させてしまったのが、この子の教育に対する最大の失敗でした」
これは43年連続で東大合格者数1位を誇る開成に息子が進学した、母親からの一言です。
オンライン学習指導塾のクラウドセンバツを運営する私の元には、「中学受験で成功した」といえるような中学に子どもが合格したにもかかわらず、入学したことを後悔する親からの相談が相次いでいます。
なぜそう思うようになってしまったのか。開成中学の笹岡君(仮名)の事例をみてみましょう。
入学後に燃え尽き症候群に…
笹岡君は、小学校3年生から某中学受験塾に週3で通い、母親の献身的なサポートを受けながら高い成績を維持しました。小5からは塾内でいちばん上のクラスに在籍し、模試でも好成績を収め、ずっと第1志望にしていた開成中学に入学。滑り止めにもすべて合格します。
我が子に中学受験をさせている親からすると、とても理想的な結果であると言えるでしょう。当然ながら塾代などのお金もかかります。笹岡君の家庭では教育投資として、小5、6年生の期間で550万ほどの費用がかかりました。
ところが笹岡君は開成中学校に入学した後、自由な校風が逆に合わず、緊張の糸が切れて“燃え尽き症候群”になってしまったことで、勉強時間が大幅に減ってしまったそうです。
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