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てんこ盛り! 中学受験の"デマと思い込み"② 最難関中学校の合格者が多い塾が「いい塾」?

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"デマと思い込み"はまだまだある。

学校間の格差のイメージイラスト
(イラスト:髙栁浩太郎)

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何が何でも中高一貫校――。首都圏では小学校6年生の児童数が大きく減る中、中学校の受験者数が過去最多を更新しそうな勢いだ。なぜなのか。
『週刊東洋経済』2月3日号の第1特集は「過熱! 中学受験狂騒曲」。パニックの様相すら呈する中受のリアルを追う。

※前編の「てんこ盛り! 中学受験の“デマと思い込み”①」はこちらからご覧いただけます。
『週刊東洋経済 2024年2/3特大号(中学受験狂騒曲)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

デマと思い込み5|私立中高一貫校の存在が教育格差を広げている?

東大の合格者数ランキングで私立中高一貫校が上位を寡占しており、かつ、東大生の親の6割以上が年収950万円以上であることもたびたび報じられていることから、東大に入るには私立中高一貫校を経るのが有利であり、そのためにはお金が必要であるという論理が導かれている。 

しかし東大合格者数ランキング上位を私立中高一貫校が寡占するようになったのは1970年代半ばからであり、東大合格者に占める私立高校の割合が公立高校の割合を追い抜いたのは90年代のことである。それ以前は公立高校から東大に進むのが王道であり、その頃の東大生の親も、いわゆる富裕層であったことが教育社会学の研究でわかっている。

状況が一変したのは67年に東京都が都立高入試に「学校群制度」を導入したときだった。都立高受験生が志望校を選べないようにしてしまったのだ。

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