できる人は、摩擦を恐れず「なぜ?」と問う

危険!「思考逃避」という落とし穴(下)

相手が顧客でも上司でも、健全な「疑いの目」を持ちましょう(写真:Syda Productions / PIXTA)
ビジネスには「思考力」が大切――耳にタコができるほど聞かされてきたフレーズだ。だが、あなたはビジネスの課題について、本当に最後まで、真剣に考え抜けているだろうか。「もうこれくらいで……」と見切りをつけることも、多いのではないだろうか。
その背景には、個人の資質もさることながら、日本の典型的な組織が抱える問題が深く影響しているという。
本連載では、あの大前研一氏が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学(BBT大学)が2015年7月に刊行を開始した書籍「BBT大学シリーズ」第1弾、『プロフェッショナル シンキング――未来を見通す思考力』の著者のひとりである宇田左近BBT大学経営学部長に、「考え抜けない」原因を解説していただく。

 

ひるむことなく答えを模索する「思考力」と行動する「勇気」を鍛える1冊! 監修の大前研一氏が「特効薬を求めるならば、お手軽な惹句にだまされることを半ば覚悟しながら、別の書籍を選ばれることをお勧めする」とまで語る、骨太の内容。書籍特設ページはこちら

――前回は、「思考逃避」を生み出す要因のうち、「1.空気を読みすぎる」「2.組織のお作法を重視する」について教えていただきました。今回は「3.他人の言うことを鵜呑みにする」ですが……。たとえば商談の場面などでは、相手の言うことを鵜呑みにすることは、少ないと思うのですが。

確かに、商談のように明らかに「お互いの利害が対立する」場面では、相手の言うことを鵜呑みにすることは少ないと思います。ここで言いたいのは、そういうことではなくて……そうですね、たとえばですが、今、何時ですか?

――え、時間ですか? ええと……18時15分ですが……?

そうですよね。普通の人なら、「18時15分ですよ」と答えるでしょう。すごく慎重な人なら、「私の時計は多少遅れているかもしれませんが、およそ18時15分です」と言うかもしれませんね。そこで会話は終わり。「どうもありがとう」でおしまい。これが多くの場合でしょう。

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