2度と行くか!最低の焼き鳥店、ここで見抜け 近所の「あの店」、チェーン、居酒屋は大丈夫?

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N君:というのも、焼き鳥シリーズの第1回目で、僕の注文の方法がNGという話がありましたよね。ねぎま、もも、皮、ぼんじり、レバーの順で頼みましたが、その何がNGだったのですか?

河岸:もちろん基本は好きに頼んでいいんだけど、セオリーでいったら、最初はささみなど、「さっぱり系」から始めるのが王道だよね。

N君:確かに、ミシュラン店でも、品川の人気店でも、コースの1本目は「ささみ」でしたよね。

河岸:ちゃんとした店なら、1本目は「ささみ」ってところは多いよ。その後、ねぎま、つくねなどを頼んで、レバーなどのタレ系、脂っぽいぼんじりやモモは後半に頼むのがいいと思う。仕上げの口直しに皮を頼むとかね。おすすめの順番は、前回「うまい焼き鳥を見抜く『プロの5本』教えます」で解説したとおり。君の頼んだのはそういうことを何も考えず、めちゃめちゃだったから(笑)。

N君:完全に本能の赴くままに頼んでました(笑)。塩とタレは?

河岸:それも好き好きだけど、肉の味がいちばんよくわかるのは塩だね。私の場合は基本的に塩で食べて、飽きてきたらタレで食べるようにしている。

N君:「あっさり・さっぱり系」を最初に頼み、食べ進むにしたがって「濃厚・脂っぽいもの」に移っていくというのは、寿司屋での頼み方と同じですね。

河岸:おっ、物知りになってきてるじゃない。

N君:僕だってこの連載は長いですからね。かなり食通になってるんですよ。

河岸:えっ、食通……? まあ、いいけど(苦笑)。ちなみに、今、解説した「頼み方」をすると、店の実力が一発でわかるということでもある。

N君:えっ、どういうことですか?

焼き鳥を「大皿で一度に出す店」はスーパー論外

河岸:つまり、店に行ったとき、いろんな種類の焼き鳥を「同時」にいっぺんに頼むんだ。それで、店がどんな順番で出してくるかを見るわけ。そうすれば、ダメな店が一瞬で見抜ける。

N君:なるほど、同時に頼んで、出てくる順番を見るわけですね。

河岸:そのとおり。店側にすれば、お客さんが一度にいろいろ頼んでも、さっきいった「さっぱり→濃厚・脂っぽいもの」の順に出さなきゃいけない。

N君:同時に頼んだのに、最初に脂が多い「ぼんじり」が出てきたり、「ささみ」が後に出てくる店はダメってことですね。ちなみに僕がよく行く店は、焼き鳥をいろいろ頼むと、全部いっぺんに大皿に盛って出てきますけど。

河岸:それはもう「スーパー論外な店」(笑)。「2度と行くか!」の典型的な店だね。

N君:出ましたね、お得意のフレーズ、「論外」が(笑)。

こうやって大皿で焼き鳥を出す店は「スーパー論外の店」。こんな焼き鳥がおいしいはずがない。お客さんに「おいしいものを提供しよう」という意思がない証拠(写真 : taa / PIXTA)

河岸:焼き鳥は焼きたてがいちばんおいしいわけだから、1~2本ずつ焼いて出さないといけない。

注文品を全部いっぺんに焼いて大皿にバンと乗せて出してくる店は、お客さんに「おいしいものを提供しよう」という意思がないと考えていい。

焼き鳥を大皿でまとめて出すのは、「スーパー論外の焼き鳥店」だよ。

N君:僕は「2度と行くか!」の店ばかり行っているということですね(笑)。たしかに大皿でまとめて出てくる焼き鳥がおいしかったためしはありませんね。ただ、焼き鳥専門店ならいざ知らず、居酒屋なんかだったら、けっこうそういう店はありますが……。

河岸:だから、これが「まずい焼き鳥店」を見分けるいちばん簡単な方法かな。1回目でメッタ斬りした「人気焼き鳥チェーン店」も、味は最悪だったけど、焼き鳥を出す順番は守っていたでしょう。

N君:そうでしたね。あと、食べ方にもマナーというか、作法があるんですか? よく女性は歯でしごいて食べるのに抵抗があるからと、はしではずしてお皿に乗せて食べたりしますよね。

河岸:うーん、まあそれも好みの問題になっちゃうけど、焼き鳥なんだから、串からそのまま食べるのが本来の食べ方だよね。女性で、最後の1個、2個が食べにくいというなら、はずしてから食べてもいいけど。串からはずして食べるなら、はずしたらすぐに食べること。串をはずすとすぐに冷めてしまうからね。

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