「無趣味は不幸」と思う人は幸せな老後を送れない 認知症専門医が進言する「本当に幸せな老後」
趣味などなくても、日々、普通に過ぎていきます。
周囲からやたらに「何か特別な趣味をしなさい」と言われても気にしないことです。
「認知症」の予防にいいこと
人は外に出かけて移動することで、新しい体験をしていきます。移動距離が長いほど幸福度が高いという研究もあるそうです。
しかし高齢になると、外出がおっくうになってきます。
身体的に大変だから出かけないということもあるでしょうが、それより出かける目的がないということもあります。
私の外来に通っている患者さんで、90歳を過ぎていますが、毎日炎天下であっても電動自転車ででかけている人がいます。
とくに出かける目的はないのですが、電動自転車に乗って移動することが楽しいし、生きがいのようです。
このように目的なく移動するというのはちょっと難しいかもしれませんが、意識的に移動を増やすのは簡単にできます。それなりに距離のある移動でなくとも、すぐそこまで程度のもの、たとえばコンビニに行くということだけでも、十分充実感を得ることができるでしょう。
とにかく歩く、移動する、これは認知症の予防になります。
それに加えて、移動することで新しい発見ができるものです。頭の中だけで考えているのと、実際に体験するのとではやはり大きく違います。こうした違いを、常に意識していくべきです。
高齢になってくれば、なんでもやったことがあるように感じてしまうものです。そして、行動する前に、その結果が見てしまうような気がしてしまうのです。