SNSやネットショッピングはサボり?
私が指導を担当している大学院生のマーヴィンは、本人の意志に反して「怠惰」な行動をしてしまう事象を研究しようと考えた。ストレスや疲れがあるときに、人びとがFacebookを見たりネットショッピングをしたりする現象に着目したのだ。
これは多くの人に馴染みのあるサボり方で(あなたはどうか知らないが、私はほぼ毎日欠かさずやっている)、社会科学の研究では「サイバー・ローフィング」(ネット上でぶらぶらすること)と呼ばれている。
平均的な人は1日に何度もサイバー・ローフィングをしているが、特に知的負荷の高いタスクを終えた後や、ある案件から別の作業へと心理的な「ギアチェンジ」が必要な際に、この行為がよく見られる。
サイバー・ローフィングは、一度リラックスして脳を再活性化するための行動で、職場の給湯室でおしゃべりをしたり、特に必要はないのに備品スペースまでペンを取りにいったりする行為と本質的には同じだ。
生産性の専門家や経営者には、サイバー・ローフィングは評判が悪い。業務時間「泥棒」的なひどく怠惰な行為だと嫌われている。2014年の調査では、サイバー・ローフィングによる生産性の損失は推計年間540億ドルに上る。
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