だが、どんな対策をしようとも、サイバー・ローフィングは不可避だと示す研究は多い。
機嫌よく仕事に集中するためには、だらだらとローフィングして過ごす時間が必要なのだ。それを「時間の無駄」だと見なすのは、トイレ休憩は道楽だから不要だと言うに等しい。
インターネットを使ってサボれなくなっても、従業員は別の方法を見つけて逃避をする。お茶を淹れる、鉛筆を削る、同僚の席に行って世間話をするなど、別の「時間の無駄」を編み出すわけだ。
職場の生産性の研究では、こうした行為も「時間の無駄」とされるが、それをなくす方法は発見されていない。「時間の無駄」は人間にとって自然かつ健全で、重要なことだからだ。
経営者は嫌がるかもしれないが、こうした時間の使い方は「泥棒」ではなく、必要な「息継ぎ」なのだ。
頑張りすぎて限界に達すると…
自分の好きなローフィングの手段が禁止されても、従業員の脳はいくらでも別の方法を見つけて、ひと息ついてみせる。あらゆる息抜きが禁じられても、虚空を見つめてぼーっとすることは可能だ。
「怠惰」とされる行為をやりたくなるのは往々にして、一生懸命に働いた証拠であり、ひと息つくべきという信号なのだ。
人が携わるほとんどの仕事には、振り返りや計画、クリエイティブなアイデアの発案などのための時間が必要だ。
私たちはロボットやコンピューターではない。食べたり寝たりするのと同様に、だらだらする無為な時間も必要なのだ。「怠惰」になることを恐れるあまり、この充電への欲求を無視していると、深刻な事態を招きかねない。
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