たとえば安定している企業といっても、本当に安定しているのか、そしてその安定がいつまで続くかはわかりません。実際にそこの従業員と会うことで、感じ方も変わってきます。そういった不確実性を排除するためにも、いろいろな会社にアプローチして、より多くの社員に会って話を聞き、気になった業界があればOB訪問やインターンを経験してみるーそんなプロセスを通じて自分の中での会社や仕事選びの「思考のフィルター」を作り上げてください。
自分にとっての正解を探求する姿勢を持とう
学生や仕事を開始したばかりの社会人にとっていちばんマズイのは、「わかったつもりになる」ことだと思います。「教科書やデータを見ただけで、理解したつもりの頭でっかちになるな」ということです。
仕事にかぎらず、わかるためには経験が重要です。「今何を食べたいか? 何が好きか?」を説明できるのは、いろいろなものを食べてきたからこそです。ひとつしか知らないと、当然、選択肢もないですし、好きかどうかもわからないということです。仕事選びも同じことです。
決め打ちでひとつの業界しか知らないよりは、いろいろな業界や会社を知っているほうが、限られた情報ではあるものの、合理的な決断を下せるはずです。そのため、少なくとも現在の自分自身にとって合理的であると思われる決断を下すための情報収集活動を怠ってはいけません。その行為自体が、就職活動の肝なのです。
先に知ったかぶりのヒトの話をしましたが、若いうちに知ったかぶるクセがつくと、長い目で見てそのヒトのキャリアは失速すると思います。むしろ、ちりさんのように警戒しつつ、悩みながら一歩一歩進んでいくタイプのほうが、将来、成功する可能性大です。
今の段階で、過度に悩む必要はありません。「現在の悩みがあるからこそ、将来の成功している自分があるんだ」、そんな考えを持つべきです。大事な点は、周りの価値観に流されず、自分にとっての正解を探求する姿勢を持つことです。自分自身の判断によって自分自身の人生を生きる――そこが大人と学生の違いです。
会社選びには慎重になってください。ただ、その会社に出合うための行動には慎重になってはいけません。ちりさんがひとつでも多くの会社と出合い、その中でベストを見つけられるように応援しています。
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