つまり、焦る気持ちや不安になる気持ちは、周りのみんなが持っている感覚です。変な自信を持っているよりも健全な感覚だと思います。私自身は今も不安だらけですし、仕事ってそんなに簡単に自信を持つものでも、持つべきものでもありません。小難しそうな顔をして小難しそうなことをしゃべっているオジサンオバサンだって、その当時は何もわからずビクビクしていたのです。
できるかぎり生の情報に触れろ
さて、どうするべきか。実はいただいた質問の文章に答えがあります。
まず、「わからないことだらけ」という件。就活の本質とは自分がわからないことをまず自覚して、そのうえで情報収集をする行為です。つまり後になって後悔しないために、今、悩むためのプロセスです。
学校の勉強とは異なり、仕事やキャリアには全員にとっての正解はありません。個々人が悩みながらも、自分にとっての基準を作り上げていくことが求められます。そう考えると、あまりよくわかっていない段階で、就職する業界を決め打ちする必要はないのです。しっくりくる業界や会社なりが見つかるまで探し続けるべきです。
とは言いながらも、その第1ステップは、ご相談にあるように、ちりさんがその業界に「あこがれた」のはなぜか、そして何をもって、ある業界には「あまり興味がない」と考えているのかです。それを考えれば、仕事を考えるうえでの優先事項が見えてくるでしょう。
「興味」の背景を掘り下げるのは大事です。簡単な仕事というものはないので、つらいときでも乗り越えられる要素は、その仕事が好きだという感覚なのです。
ちなみにいただいた文章にある、「ゆっくりと仕事に取り組めるような環境」というのが大きな要素のようです。その背景には、おそらくちりさんなりの考えがあるのでしょう。
そういった「何か」を探求していく中で、自分にとっての優先順位はおのずと見えてくるのだと思います。そして、その際は表面的な情報に惑わされることなく、できるかぎり生の情報に触れるべく、あがき回ってください。
なぜなら、外から見えている企業の姿が、本当の姿かどうかはわからないからです。ましてや個々人によって優先順位や思考が異なる中で、他人の言うことが自分にとっての正解である可能性は低いのです。
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