第4回ダイバーシティ経営大賞・パネルディスカッション--受賞企業担当者に聞く経営戦略としてのダイバーシティ

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2004年10月に専任部門を発足し、いろいろと取り組んできましたが、最も大切にしているのが現場との連携です。人事本部だけでなく、事業所との連携を図りながら進め、極力、事業所に出向いてさまざまな社員と会い、話を聞くよう努めています。3年間、女性の活躍推進に取り組み、その後、09年3月に「ダイバーシティ推進チーム」に改編し、現在に至っています。

ダイバーシティ推進の考え方は、「多様な人材をオンリーワン経営の戦力に!社員の一人ひとりが互いの違いを受け入れること(インクルージョン)で、新しい価値を生み出し、オンリーワン商品の開発、サービスの提案、CS向上につなげる」ということです。会社に貢献することを目指したビジネス戦略として取り組んでいます。

続いて、具体的な施策についてお話しさせていただきたいと思います。「女性社員の戦力化プログラム」は05年6月にスタートしました。まず、女性が活躍できる土壌を広げるため、「重点活躍部門」を設定し、次に準管理職を増やす「女性主事比率の向上」や女性管理職を育成する「女性管理職登用プログラム」などに取り組んできました。女性の場合リーダー経験が少ないので、一般女性職員を小集団活動の中のリーダーに登用する取り組みも行ってきました。結果として、職域が拡大し、従来は男性が多かった部門でも女性社員が活躍しています。準管理職層、女性管理職の数も徐々に増え、昨年、2年遅れでしたが、当初の推進目標を達成することができました。現在は、さらなるエンパワーメントに向けた取り組みを行っています。

当初は女性からスタートしましたが、現在は女性に加え、外国籍社員や障がい者、高齢者を対象とした「ダイバーシティプログラム」を推進しています。中でも、障がい者雇用については、以前から取り組んでおり、1977年に日本初の認定を受けた特例子会社(現シャープ特選工業株式会社)を設立しています。

 

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