それは「心の作用・反作用の法則」を使うことだと考えています。
物理の力学には「作用・反作用の法則」というものがあります。一定の力をある向きにかけると、逆向きに同じ力がかかるというものです。つまり、100で押したら、100で押し返されるというものです。
人間の心もこの法則に従うと考えています。例えば、100の力でやりなさいと強く言われれば、100の力で拒絶したくなるという現象です。私はこの心理状態を「心の作用・反作用の法則」と呼んでいます。
「勉強しなさい!(作用)」と言えば、ますます勉強しなくなります(反作用)。また「ゲームはもうやめなさい!(作用)」と言えば、ますますゲームをやりたくなります(反作用)。特に子どもは、心の反作用が強いものです。先ほどの、「ゲーム、動画視聴が嫌いになる方法(使用厳禁)」を見てもわかると思います。
自主的に勉強しない子が勉強したくなる声かけ
このような法則を知らないと、親はどうしても目の前の「子どもの状態を改善させたい!」「行動させたい!」という思いが強く出て、ストレートな口調で強引にやらせたり、やめさせたりします。すると、子どもは親の理想とは真反対に向かっていくことになります。結果としてイライラが減るどころか、ますます増長していくことになります。親の理想の状態に近づけたいのであれば、行動を変えさせるのではなく、「心の状態を変えること」に焦点を当てましょう。そのときに、「心の作用・反作用の法則」を使っていきます。
例えば、日頃、自主的に勉強しない子がもっと勉強したくなるケースとして次のような声かけがあります。
*ただし本当に深夜の場合には使いません。
*先におやつを食べた場合は使わず、別のことを勧誘します。
*〇〇は食事やお風呂などの生活習慣。
以上のことは、毎回は言いません。どのように変化するか一度試す感じで言います。つまり、心の作用がどう働くのかを知ることが目的です。このように言われた子どもは「もう少しやる」と自主的に勉強を進める可能性が高いものです。
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