勉強は「嫌いでない」状態であれば問題ない
中学に向けての準備というと、「学習習慣をつけておきましょう」「復習をしっかりしましょう」という生活習慣にまつわる話や、「英語をしっかりやっておきましょう」「プログラミング教育や探究学習をしておくといいでしょう」という個別の学習内容についての回答を期待するかもしれません。
これらが重要でないという話ではありませんが、勉強面で最も根本的かつ本質的な視点で見ると「ある前提」を作っておくことが最も大切であると考えています。この前提がないと、いくら勉強をさせたところで、塾に入れたところで、前向きに勉強することはなく、学力が伸びることはありません。その前提とは次のことです。
「勉強が嫌いにならないようにしておく」
勉強を好きになる必要はありません。嫌いでない状態であれば問題はありません。なぜなら嫌いになるとブレーキをかけた状態でアクセルを踏ませることになるからです。するといくら勉強しても伸びないため、そのうちやる気を失い、勉強の世界から子どもの心が離れていきます。
例えば、1人は勉強嫌いで、もう1人は特に勉強嫌いという感情を持たない同じ能力の子が2人いたとします。同じ場で、同年数、同じ教材を使い、同じ授業を受けた場合、この2人の間にはその心理差から年々学力差が生じ、1年もすると雲泥の差がついていきます。
出発点において同じ条件でありながら、異なるのは「勉強に対する認識の差」だけですが、これがやがて大きな格差を作っていくため、スタートラインでの心の持ちようはとても大切になります。これさえ担保できれば、学力を引き上げることは難しくありません。
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