絶好調ドンキ「脱トップダウン経営」で起きた変化 安田創業会長が情熱注ぐ「パーティー」の中身
値上げと同時のPB刷新が効いた
――売上高2兆円突破が間近です。コロナ前後でも変わらず、成長が続いている背景を教えてください。
物価が上がる中、小売業としてはより安く売る方法を考えるのが当然だ。しかし、それを考える意味がなくなるほど全部が値上がりするフェーズになった。だから一番初めに決めたのが、ためらわず売価へ転嫁することだった。
僕らは値上げと同じタイミングで、2021年にPB(プライベートブランド)の「情熱価格」をリニューアルし、OEM(委託生産による独自商品)も増やしてお客様に選択肢を示した。この価格戦略が結果的によかった。PBは価格だけでなく、ちょっと面白いものなど消費者の本質的な買い物心理にチャレンジした。

――世間が値上げラッシュの中、PBの大幅刷新で新鮮味を打ち出せたということですか。
そこは大きい。PB展開は他社よりも1周遅れで、2020年時点で「情熱価格」を認識している人は20%台だった。それが2023年秋には70%近くまで上昇した。


















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