ニトリ買収後の島忠「ホームズ出店再開」で挑戦状 PB開発でニトリと連携「価格で勝負」と宣戦布告

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島忠はホームセンター「島忠」「ホームズ」を展開。オレンジ色の看板がトレードマークだ(記者撮影)

2年ぶりの新規出店は、オレンジ色の看板から「ニトリ」が消えた。

ホームセンターの島忠は12月6日、「ホームズ横浜鶴見店」(神奈川県)をオープンした。2021年にニトリホールディングス(以下、ニトリ)が島忠を買収後、同年6月に出店した「ニトリホームズ」(埼玉県)は両社のコラボ業態だったが、今回は買収後初の単独出店となった。

今後は横浜鶴見店を皮切りに、ホームズの新規出店が続きそうだ。オープン前日のメディア向け内覧会に登場した島忠の岡野恭明社長は、「島忠の変化に注目してほしい」と意気込んだ。

オレンジ色の「島忠PB」が増えた

ホームズ横浜鶴見店は地上3階建て。1階にホームセンター売り場、2階に家具ホームファッション・日用品売り場、3階にはスーパーマーケットの三和(SANWA)が出店した。島忠が目指す「衣食住を兼ね備え、ワンストップでお買い物できる店舗」の実現に向けて、経営統合で得た成果を横浜鶴見店に盛り込んだという。

その代表例が、島忠のプライベートブランド(PB)商品だ。経営統合前の島忠は、メーカーから仕入れた商品を中心に品ぞろえをしていた。一般的にPB商品は、メーカー品よりも粗利益(売上高と商品原価の差額)が多い。他社との差別化要素にもなるため、島忠はニトリの商品開発ノウハウを使いながらPB商品開発に注力してきた。

「以前よりも『島忠が安くなった』ことをアピールしていきたい」。島忠の岡野社長は、変化のポイントをそう語る。

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