絶好調のドン・キホーテが今秋トップ交代、バトンを受け継ぐのは「40代プロパーの同期2人」・・・創業者依存から脱却し、右肩上がりの成長は続くか

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右肩上がりの成長が続くディスカウントストア、ドン・キホーテ。渋谷の旗艦店には多くの訪日客が足を運んでいる(撮影:今井康一)

5月22日、令和の米騒動に揺れる農林水産省の大臣室。前日に就任したばかりの小泉進次郎農水相の前にいたのは、吉田直樹氏だ。ディスカウントストアのドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH)の社長である。

吉田氏は並み居る競合、古豪を抑え、大手流通小売業のトップとしていち早く、渦中の大臣に接触した。その後も単独で意見書を提出し、不透明なコメの流通構造について、大臣に問題提起を行った。

業界の異端児――。そう言われ続けてきたドンキは、今や業界を代表して渦中の大臣にも直言する存在にまで成り上がっていた。

社外出身の吉田社長が成し遂げたこと

PPIHを2019年から率いる吉田氏は、創業者の安田隆夫氏に招かれ、2007年に入社。社外のコンサルティング業界出身で、小売業はもとより、営業経験はゼロだった。

2019年1月に完全子会社化したスーパー、ユニーの統合や、「ド」のマークと長い商品名が印象的なプライベートブランドのリブランディングを成功させた。

今2025年6月期の営業利益はインバウンドの復活も追い風に、2月に上方修正した公表計画、1550億円を上ぶれる勢いで推移している。これは吉田氏就任直前の2019年6月期実績(631億円)の2.4倍に相当する。

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