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2024年ヨーロッパ経済、気になる3つのリスク ユーロ圏のインフレはピークを過ぎたが……

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景気は緩やかな回復が予想される。

英国でのストライキの様子
英国ではストライキが続く(写真:Getty Images)

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鳴動する政治。終息しない戦乱。乱高下する市況。その先にあるのは活況か、暗転か――。
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2024年の欧州景気は、物価沈静化と賃上げ加速によって家計の実質購買力の目減りが緩和に向かい、緩やかな回復軌道をたどると予想される。ユーロ圏の実質国内総生産(GDP)は0.7%、英国が0.5%と、世界経済の回復からはやや取り残されるが、プラス成長を維持する公算が大きい。

もっとも、ユーロ圏で最大の経済規模を誇るドイツ経済は、ロシア産化石燃料依存の脱却に伴うエネルギー価格の高止まり、重要な貿易相手国である中国の経済低迷により、2年連続の小幅マイナス成長を予想する。

英国は国民保険料引き下げなどの減税策が景気回復を後押しするが、欧州連合(EU)向け輸出がブレグジット(EU離脱)後に低迷していることもあり、緩慢な成長にとどまろう。

消費者物価はピークアウト

物価の沈静化と景気低迷を受け、欧州中央銀行(ECB)とイングランド銀行(BOE)は、政策金利を据え置いた後、年後半に利下げを開始すると予想する。金融引き締めの効果一巡と利下げ開始で経済活動が下支えされるだろう。

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