ある人気料理家のレシピ本を見て驚きました。炒めもの、煮物、鍋、おでん……全編にわたって何度も「市販の白だし」が登場するのです。
「市販の白だし」を堂々と使う料理家への根本疑問
「料理家が『市販の白だし』を堂々と使う」時代がやって来たのかと私は愕然とする思いでした。
『安部ごはん』『安部ごはん2』の料理を担当してくれたタカコナカムラさんが言うには、最近は料理教室でも「白だし」や「めんつゆ」「だしの素」を使わないと評判が悪いのだそうです。
タカコさんはもちろん無添加で自然の味を生かした料理を一貫して教えている料理家ですが、彼女の存在は料理家の中では、もはや少数派のようです。
それにしても料理を教える料理家、料理の先生といったプロが、「白だし」「めんつゆ」「だしの素」を広めるというのは私には驚きでしかありません。
「市販の白だし」を広める、ということは、もちろん商品にもよりますが、スナック菓子、即席めんのベースにある「黄金トリオ」の味を教えていることであり、この「黄金トリオ」こそが「日本人の舌を壊す元凶」だと私が考える理由は、『食品の裏側』で詳しく解説したとおりですし、「日本人の舌を壊す『黄金トリオ』の超ヤバい正体」でも取り上げました。
もちろん、消費者がその「裏側」を知って、個人の判断で家庭で使うのならまだしも、「食のプロ」「料理のプロ」を自認する料理研究家が、堂々と「黄金トリオ」の味を一般消費者に教えるというのは、"プロ"としていかがなものでしょうか。
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