「格之進」も創業の頃は、熟成肉も一頭買いの概念もなかった頃だったので、苦労もしましたがずっと続けるうちにブームになり、希少部位が注目され、塊焼きも話題になりコロナ禍もなんとか凌ぐことができました。これも小さな会社だからできたことだと思います。
大手企業は、食材を切らすことなく広く流通させる必要があり、数が少ないもの、手間のかかるものは対応しにくいからです。個性的な店舗運営は、個人店だからこそできるのです。
焼肉店経営は、個性を磨くことがポイント
食材費、牛肉価格の高騰は、生産の現場のことを考えると致し方がないと思います。そもそも牛肉は、肥育原価が高く、鶏肉、豚肉に比べ利益率が悪いので、餌代も光熱費もあらゆるものが値上がりしている今は、生産者の利益はどんどん減るばかりか、経営が厳しい状態が加速ししているのです。
鶏肉(一般的なブロイラー)は、肥育50〜60日、豚肉は、150〜180日ほどで商品=お肉になりますが、牛肉は、840〜1000日もかかるので、肥育コストが高く、収入を得るまでに時間がかかります。生産の現場は限界に来ているので、牛肉の値上げは仕方がないのです。
そして、人件費。これは、デフレからインフレに移行している今の日本は、どの業種でも賃金アップしないと生活していけないので、人件費の値上げも仕方がないですね。
株価は高値が続いており、景気の回復傾向が見えてきていると言われる昨今。そして10年以上続いている肉ブームの中、焼肉はまだまだ可能性がある業態だと思います。「あの店の⚪︎⚪︎が食べたい!」と言わせることが大事で、個性に磨きをかける経営をすれば、大丈夫なのではないでしょうか。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら