
インバウンドが押し寄せる、清水寺から徒歩5分のロケーションにある清水五条坂店(写真提供:リーフ)
ライター・編集者の笹間聖子さんが、誰もが知る外食チェーンの動向や新メニューの裏側を探る連載。第10回は牛カツ専門店「牛カツ京都勝牛」が行列のなぜに迫ります。
サンマルクが買収した「牛カツ京都勝牛」の牛カツとは
「サクッサクッ」と、小気味よいそしゃく音に驚いた。味わっているのは「牛カツ」。牛カツとは、牛肉を揚げたカツレツだ。
さきほどの音は、そのカツがまとった極薄衣がたてた音。透けるほど薄い衣のなかに、うま味がジュワ~と染み出すミディアムレアの牛肉が待っている。トンカツとはひと味違う。どちらかというと、ステーキに近いかもしれない。

希少部位ハネシタを使用した、「牛ロースカツ膳」。赤身ならではのうま味が楽しめる“元祖”の味だ(写真提供:ゴリップ)
筆者が牛カツを食べた「牛カツ京都勝牛」(以下、京都勝牛)は、JR新大阪駅構内にある。
インバウンドがいつも行列しており、前を通るたびに気になっていたものの、長蛇の列に恐れをなして通り過ぎること2年。しかし、昨年10月にサンマルクが買収したと聞いて背中を押された。訪れてみて、「こんなにおいしかったのか」と衝撃を受けたのが冒頭の話だ。
トピックボードAD
有料会員限定記事
ビジネスの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら