自己肯定感が低いと、他人を思いどおりに利用することしか考えない自己中心的な相手にしか魅力を感じないなど、人間関係で何度も同じ失敗をしてしまうことがある。
「付き合うべきなのは成熟した人」と頭ではわかっていても、相手が問題を抱えているほど引きつけられ、違和感を覚えても、そのまま関係を続けてしまう。なかには相手のひどい言動に我慢し続けて、破滅的な被害に遭う人もいる。
アメリカでロングセラーになっている『親といるとなぜか苦しい』著者であるリンジー・C・ギブソン氏は、著書において人間関係で同じ失敗をする人が気をつけておきたいポイントを紹介している。その方法とは、オンラインの活用だ。
最近はオンラインがきっかけで出会いが生まれることも多いが、いきなり会うのではなく最初のうちはメールで相手とやりとりすることに徹する。SNSやメールでのコミュニケーションは、相手の本性を見抜くいい手がかりになり、ダメな人とのつき合いを回避できるという。
成人しても子ども時代をくり返す
わたしが治療している虐待されてきた女性患者の多くが明言しているのだが、彼女たちは、いわゆる「精神的なイケメン」には引かれてこなかったそうだ。一様に、やさしくて思いやりのある男性は退屈だと言う。不幸なことに、相手が自分勝手で支配的でないと魅力を感じなかったのだ。
彼女たちは、自分中心の男性を前にすると心がときめくのだろう。それは果たして本心からの好意だろうか、それとも、自分のことしか頭にない相手に、子どものころの不安の名残を反映させているのか。精神的に未熟な親に育てられた子どもは、自己中心的で他者をいいように利用する人間に無意識のうちに親しみを覚えているかもしれない。
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