地理を「学ばない人」「学ぶ人」に大きな差がつく訳 社会に出た今こそ身につけたい教養とは

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高校の地理には、現代日本を生き抜くために必要な知恵がたくさん詰まっているのです(写真:ふじよ/PIXTA)
学生の頃に受けた人も少なくない「地理」の授業。都道府県名や国名を暗記するだけで、「なんのために学んだのか、今でもいまいちわからない」という人も少なくないのでは。しかし、日々見聞きするニュースの背景に、地理の要点が関わることも多いのです。
大人の教養 面白いほどわかる地理』を上梓した瀬川聡氏が、現代日本を生き抜くために必要な知恵が、高校の地理にすべて詰まっていることについて解説します。

こんにちは。河合塾地理科講師の瀬川聡(すなお)です。高校教諭+予備校講師として44年間教壇に立ち、多くの学習参考書を執筆してきました。

本記事は、これまで地理を学んだことがある方、そしてほとんど初めて地理に触れる方が、懐かしさと新鮮さをおぼえ、地球上のありとあらゆるモノに対する好奇心を復活させていただけるように、思いをつづりました。先行き不透明なこんな時代だからこそ、Geography!

Geographyっていったいどんな学問・科目?

地理は、未知に対する人類の憧れから出発しました。未だ見ぬ世界に思いをはせ、見果てぬ夢を追いかけたのです。でも、新しい知識を獲得することだけが地理の目的ではありません。地表のできごとを関連づけ、理論的に解明する「地」の「理(ことわり)」なのです。

地理の研究対象は、Geo(地表)です。Geoには自然環境(物理的空間、地形、気候、土壌、植生、水資源など)と人間活動(農業・林業・水産業・鉱工業・商業・サービス業などの産業、交通・通信、貿易とサービス貿易、人口、村落・都市、生活文化、言語、宗教、防災、地図と地理情報など)が存在します。つまり、われわれの生活全てが地理と関わっているのです。

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