地理を「学ばない人」「学ぶ人」に大きな差がつく訳 社会に出た今こそ身につけたい教養とは
その結果、地理の選択者は減り、それとともに地理の大学受験者も減少、さらに受験科目として課す大学も減少するという悪循環に陥りました。みなさんはいったいどの世代に当たりますか?
私と同じような老年人口(65歳以上)に属する方なら、「学校で地理を習うのはあたりまえ!」となるでしょうし、20代から50代の方は、「世界史・日本史は勉強してきたけど、地理は……」みたいな感じが多いのではないでしょうか。
このまま「暗黒時代」が続くのか……と思っていたら、ついにやってきました、地理の必履修化!
2022年度から地理が必修化された
2022年度から、高等学校では「地理総合」が新設・必履修化、そしてさらなる探究学習の「地理探究」も新設されました。もちろん、これは多くの地理に携わる方々の尽力があっての実現でした。全ての地理関係者の方々に感謝です!
これが、戦後から今日までの高等学校地理教育のおおまかな流れなのです。いかがでしたか? こんなに素晴らしい学問・科目なのに、日本の高校教育で危うく死滅しそうになっていたなんて、振り返ると恐ろしい出来事です。
私は、高等学校の専任教諭ならびに予備校講師として、40年以上地理教育に携わってきました。これからの若い世代に対する地理教育もまだまだ楽しみです。知的好奇心にあふれた子どもたちの輝く目は最高です!
そして、この記事の読者の方々のように、ずっと昔地理を学んだ方々や中学の社会科までしか地理に触れることができなかった方々と、いっしょに学び直すことができることにも感謝の気持ちでいっぱいです。
「変わりゆくモノとずっと変わらないモノ」を学ぶことができる、楽しくて不思議な地理の世界へ、ようこそ!
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