累計160種類「ガリガリ君」のネタが尽きないワケ 年間100以上の新商品出す赤城乳業の強み

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「コンビニさんでは、毎週商品の改廃が行われます。そのため、どんどん開発する必要がありました。当社はアイス業界では4位ですが、今でもコンビニさんのシェアは高いです」と岡本課長。コンビニに鍛えられ、開発力を高めていった側面があるのだ。

そんなスピードで、息切れはしないのか。「ネタに困ることはないですか?」と聞くと、岡本課長は「そんな話は部署内でもあまり聞きません。世に出ていないアイデアもたくさんあります」と話す。

挑戦しないのはもったいない、という雰囲気

つねに挑戦できるのは、「読みが外れて損を出した際も、少しのペナルティーでチャラにしてもらえる。給料が下がる、査定が下がるということはない。一方で、プラスの結果を出したら表彰されます。挑戦しないのはもったいないので、新商品を作りたい、という内側の熱は高いと思います」と岡本課長は話す。役員との距離が近く意思決定が速いことも、プラスに働いているという。

コンビニと組むことで開発力を鍛え、つねに客の動向にアンテナを張り、コラボなどで情報収集を怠らない。風通しのよい社風のため、ポジティブに開発に取り組める。赤城乳業が次々に新商品を出せるのは、こうした土壌があってこそなのだ。

その結果、2022年の売上高は対前年比7%拡大。実はアイス業界自体が伸び続けており、2013年から10年間では、33.7%に伸びている。総務省の家計調査で2人以上世帯のアイスクリームの年間支出金額は、2022年に前年比6.9%となっている。

その中でも、赤城乳業のアイスが伸びた要因の1つは、コロナ禍でコンビニやドラッグストアよりスーパーでアイスを買う人が増えた際、マルチパックの同社商品を買う習慣がついた顧客が多かったことだ。

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