日本で繰り返すドーナツ人気「3つの大きな節目」 日本のドーナツの歴史を変えたのはミスド

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東京・池袋の「ラシーヌブレッドアンドサラダ」では、常時20〜25種類のドーナツを販売している。一番人気は左上の「フジカワレモン」(撮影:今井 康一)
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近頃、カラフルなフレーバーのバリエーションを並べるドーナツ店があちこちに誕生し、行列ができている。今回の流行は、ブリオッシュの発酵生地を使ったふわふわドーナツ。フルーツフレーバーなどの砂糖入りソース、グレーズをかけたものなど、バリエーションの豊富さや、くちどけのよさを売りにするブランドが目立つ。

2000年代以降、ドーナツブームはすでに二度訪れている。

一度目は、2000年代後半。2006年にアメリカのクリスピークリームドーナツが日本へ上陸して大流行し、同年に奈良発の「フロレスタ」、2008年に神戸の豆腐屋の豆乳・おからが原料の「はらドーナッツ」などのチェーン店が誕生し、2006年に東京・代々木上原に店を構えたハリッツなど、人気店が次々と開業したことがブームのきっかけだった。

二度目はセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなど大手コンビニがドーナツ販売を始めた2015年頃。そして今、おしゃれな店が青山などに次々とできている。いったいなぜ、ドーナツブームはくり返し訪れるのだろうか。

1日5000個のドーナツを売り上げる人気店

池袋から徒歩約10分の住宅街に位置する「ラシーヌブレッドアンドサラダ」がドーナツを売り始めたのは、2020年7月。季節の果物入りソースをかけた、ふわふわで滑らか、くちどけがよいドーナツを平均単価300円で、常時20~25種類をそろえる。一番人気の「フジカワレモン」は290円。香川県観音寺市のフジカワ果樹園の無農薬レモンを使ったグレーズを、ブリオッシュドーナツにかけたものだ。

昼時ともなると、ドーナツが次から次へと売れていく(撮影:今井 康一)

同店と南池袋公園、目白、青山の4店で、1日5000個のドーナツを売り上げる。週末には、午後2時半頃には残りわずかになってしまうことも多い人気ぶりだ。

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